「川根本町ゆず」は、静岡県榛原郡川根本町にて、ふじのくに川根本町ゆず共同組合が中心となって生産する良質のゆずを指します。
川根本町の自然環境が生み出す濃い香りが特徴で、生産量は年々増えています。
「川根本町ゆず」自慢の香りをより多くの方に楽しんでいただくため、ブランド化を目指しています。
南アルプス、大井川、太陽の光。
川根本町の自然環境が、高品質のゆずを育みます。
川根本町は静岡県の北部に位置し、町全域が南アルプスユネスコエコパークに認定される、自然豊かな町。
南アルプスから駿河湾へと注ぐ大井川が町を南北に貫き、上流部には今でも原生林が残ります。大井川の川霧に恵まれ、昔から「川根茶」と呼ばれる良質のお茶の産地として知られてきました。
この川根本町でゆずの栽培が始まったのは約40年前。山間の環境がゆずに適していると考え、数軒の茶農家がゆずの研究を始めました。
すると、標高200〜600mという高地ならではの厳しい寒暖差、比較的長い日照時間、大井川の川霧、そして南アルプスから吹く風…川根本町の自然環境はゆずの栽培に向いているだけでなく、極めて高い品質のゆずを生産できることがわかってきたのです。
「川根本町ゆず」の香りのひみつは厚い果皮にあります。
「川根本町ゆず」の特徴のひとつが、果皮の厚さです。
果実が実る晩夏から秋、朝晩と日中の大きな寒暖差によって、ゆずの果皮が厚く成長します。
ゆずのにおい成分は数百あるといわれますが、そのほとんどは果皮にあります。厚い果皮に香り成分がたっぷり含まれているので、「川根本町ゆず」は香りが特によい、と考えられるのです。
また、「川根本町ゆず」ではブランディングの一環として、できる限り農薬を使わない、農薬不使用でのゆず栽培を心がけています。
「川根本町ゆず」の果実には傷がついたものが少なくありませんが、これは農薬を使わずに育てたゆずの証です。
もともとゆずの果実は大変デリケートで、傷が付きやすい特徴があります。それらを防ぐ農薬を使わずに栽培するには、当然ながら手間がかかりますが、果皮が主役のゆずだからこそ、「川根本町ゆず」では安心感が持てるゆず栽培を心がけています。
「川根本町ゆず」6次化へのビジョン。
ゆずのまち・川根本町を目指して。
川根本町でゆず栽培が始まって約40年。今では町内のあちこちにゆず畑が点在し、数軒の農家が良質な「川根本町ゆず」づくりに励んでいます。
2019年度の町のゆず出荷量は約50トン。
さらに新たなゆず畑の整備、若手事業者の参入が相次いでいることも「川根本町ゆず」の特徴です。
ふじのくに川根本町ゆず共同組合のほか、株式会社エナジーファーム、株式会社Agrinosなどの事業者が「川根本町ゆず」の栽培と商品化に取り組んでいます。「川根本町ゆず」のブランド化は、川根本町の産業づくりと移住者増をも実現しはじめています。
さらに2020年1月、川根本町のゆず農家がゆずの生産に専念できるように、ゆず製品の開発、販売を担う株式会社KAWANE SENSEが設立されました。
川根本町のいろんな人たちが協力し合い、川根本町ゆずのブランド化を加速させています。
豊かな自然が育む「川根本町ゆず」の香り。
その生産現場、加工や利用に興味を持っていただけましたら、ぜひ一度川根本町にお越しください。